スペシャルインタビュー

外部講師によるキャリア教育や災害に対する学びも行う「宮崎市立江平小学校」

宮崎県の中心地に位置する「宮崎市立江平小学校」。徒歩圏内にある「宮崎」駅は、各方面への交通アクセスに恵まれており、大型商業施設も多く利便性の高さが魅力だ。また「宮崎県総合文化公園」や「JRA宮崎育成牧場」など自然豊かな環境が身近で、子育て世帯には充実の環境が整っている。今回は近藤公博校長先生に、小学校の教育内容や地域との関わり、周辺環境の魅力などについて幅広くお話を伺った。

シンボルツリー「えのき」が印象的な「宮崎市立江平小学校」
シンボルツリー「えのき」が印象的な「宮崎市立江平小学校」

創立90年以上の伝統校

――長い歴史のある宮崎市江平小学校ですが、学校の歴史と概要を教えてください。

近藤校長先生:「宮崎市立江平小学校」は、2019(令和元)年に、創立90周年を迎えました。1929(昭和4)年に開校した第六宮崎尋常小学校がはじまりです。その後、第六宮崎国民学校、宮崎市立第六小学校と改称し、1950(昭和25)年に現在の名称になり、現在に至っています。

現在(2022年4月)の児童数は813名で、29学級あります。本校は、橘・錦町・青葉・柳丸・権現・江平東・江平西が校区となっています。

校内に飾られた校歌
校内に飾られた校歌

――どのような教育方針をお持ちでしょうか。

近藤校長先生:本校の教育目標は「明るく、健やかでよく学ぶ子どもを育てる」です。その中で目指す児童像として、「明るい子・自ら学ぶ子・元気に遊ぶ子」の3つを掲げています。

「光望力」にも力を入れる
「光望力」にも力を入れる

明るい子とは、自分を大切にするとともに他者を思いやり夢と希望をもって活動するえがおの似合う子どもの姿を意味し、自ら学ぶ子は、基礎的・基本的な知識・技能を身につけ、自ら課題をもってよく考え判断し表現して解決を図り主体的に学ぶ子どもの姿です。そして、元気に遊ぶ子は、友達と夢中になって遊ぶことを喜び、安全に気をつけて積極的に運動に親しみ規則正しく健康的な生活を実践する子どもの姿を示しています。

子どもたちの絵が飾られた「えひらっ子ギャラリー」
子どもたちの絵が飾られた「えひらっ子ギャラリー」

災害時にどのように行動するべきか学ぶ取組

――貴校で行われている特徴的な取組はありますか。

近藤校長先生:PTA主体の行事を含めて、3つの特徴的な取組みを行っています。まず一つ目は、「DIG 訓練」です。DIGとは、「Disaster(災害)」、「Imagination(想像力)」、「Game(ゲーム)」の頭文字を取って命名された言葉で、災害想像力ゲームとも呼ばれる図上型災害訓練です。子どもたちが大きな地図を囲み、みんなで地域の防災上の課題などを書き込みながら、楽しく議論をしていきます。そして、その中で気づいたことについて発表しあうことで、自分や家族が住む地域に起こるかもしれない災害を、より具体的に捉えることができるようになります。

パソコンを使用した授業も行う
パソコンを使用した授業も行う

2つめは、外部講師を招聘しての「キャリア教育」を行っていることです。近年ですと、自衛隊の方や日本航空の方、宮崎県内に展開するスーパーマーケットの「うめこうじ」の方などにおいでいただき、お話をしていただきました。

最後は、本校のPTA主催による「江平夢玉バザー」です。おいしい食べ物の販売や、楽しいゲーム、昔の遊びなどのコーナーが設置され、毎回子どもたちの楽しい顔が見られる催しです。また体育館では、フリーマーケット、校内では読み聞かせなども行われ、一日中楽しめるイベントで大変人気です。

タブレットを活用したコロナ禍での新しい学び方

教室
教室

――コロナ禍において実践している取組があればお聞かせください。

近藤校長先生:文部科学省の「GIGA スクール構想」の実現を目指し、タブレット端末を用いた授業がスタートしています。それを活用し、通常よりも1時間早く下校させタブレットを使用した家庭学習(ドリル学習)などを取り入れています。

タブレットに関連した学習ですと他にも、情報学習の時間に、夏休みに書いた絵日記の絵の写真を撮り、ロイロノートで題名や思い出をまとめた文章を加え発表するなどの授業も行っています。

広々とした校庭
広々とした校庭

他にも、コロナ禍の取組として、子どもたちの密集を避けるため、昼休みの時間には学年を分けて運動場を使用するなどの対策も行っています。

――貴校は宮崎県の中心地にあり、転校生も多い学校とお伺いいたしました。転入してくる子どもたちに対して配慮されていることがあれば教えてください。

近藤校長先生:本校では転校生の受け入れに際し、全校児童への紹介の時間を設けています。他にも、転入してきた児童や保護者との対話を大切にしており、児童の様子などの情報を得て、指導に生かすようにも心がけています。もちろん担任からの声掛けも積極的に行っているので、安心して通学していける環境が整っています。

ボランティア活動も活発

様々な行事が行われる体育館
様々な行事が行われる体育館

――「ぼくと隊」というボランティア活動などを行う団体があると伺いました。どのような活動を行っていらっしゃるのでしょう か。

近藤校長先生:2002(平成14)年5月21日に発足した、親父の会がこの活動のはじまりです。現在は「ぼくと隊」と名称を変更して活動を行っています。主な活動としましては、毎週第2土曜日に、本校の運動場や体育館で子どもたちにスポーツや運動遊びを教えてくださっています。また、PTA活動でもできないようなことを、ボランティアとして学校や子どもたちのために取り組んでいただいています。

あいさつ運動も活発
あいさつ運動も活発

――地域との関わり・連携について教えてください。

近藤校長先生:最近ではコロナ禍のため、積極的に取り組めておりませんが、昨年度の11月に地域の高齢者の方にいらしていただき、1年生に昔の遊びを教えていただきました。ご参加いただいた高齢者の方からは「もっとこのような時間が欲しい」というお声もいただきました。また、子どもたちは「おじいちゃんたちはコマ回しが上手だった。」や「もっと一緒に遊びたかった。」などの反応があり、今後もこのような交流を続けていきたいと思っております。

利便性の高さと豊かな自然が魅力

緑豊かな小学校
緑豊かな小学校

――最後に、宮崎エリアの魅力をお聞かせください。

近藤校長先生:宮崎市の中心地でありながら、周りには「宮崎公立大学」や「宮崎神宮」、「育成牧場」、平和台といった自然が多いことが魅力の一つです。また、教育環境としては、様々な分野の習い事を体験する場が多いことも子育て世帯にとってはうれしいことの一つではないでしょうか。さらに、交通の利便性については申し分ないほど整っていますので、とても住みやすい環境です。

外部講師によるキャリア教育や災害に対する学びを行う「宮崎市立江平小学校」
外部講師によるキャリア教育や災害に対する学びを行う「宮崎市立江平小学校」

宮崎市立江平小学校

近藤公博校長先生
所在地:宮崎県宮崎市橘通西5丁目6-37
電話番号:0985-24-4364
URL:https://www.mcnet.ed.jp/nc/ehira-s/htdocs/index.php?page_id=0
※この情報は2022(令和4)年4月時点のものです。